タイの首都のフルネームは169文字で、2017年に世界最長の都市名として世界ギネスブックに記録されています。以前には、タイの首都は「Bangkok」として知られていました。「Bangkok」という名前の起源に関する仮説の一つによると、これはBangMakokという言葉から短縮されており、Bang」はエリアを意味し、Makok」はオリーブの木を意味しています。 「Bangkok」は貿易にとって重要な都市であり、アユタヤがタイの首都であったときに外国人に広く知られていました。現在でもこの「Bangkok」という名前は広く知られ、外国人から呼ばれ続けている為、タイの首都の正式な英語名として使われています。

現在のタイの首都の正式名称は、1782年4月6日に王位に就いたチャクリ王朝の最初の王にしてラタナコーシン王国の最初の王でもあるラーマ1世によって名付けられました。ラーマ1世はバンコク市をタイの首都とし、「クルン・ラタナコーシン・アユタヤ」と名付けました。その後、ラーマ3世は、名称をクルンテープマハナコン・ボウォーン・ラタナコーシン・マヒンタ・アユタヤ」に変更しました。そしてさらに後年、ラーマ4世が首都の名称を次のように整えました

“Krungthep-mahanakhon Amon-Rattanakosin Mahinthara-Yutthaya Mahadilok-Phop Noppharat-Ratchathani-Burirom Udomratchaniwet-Mahasathan Amonphiman-Awatan Sathit Sakkathattiya-Witsanukamprasit”

この名前は現在に至るまで正式な名称となっています。しかし、タイの人々は一般的に首都を「Krungthep-mahanakhon(クルンテープ・マハナコン)」または「KrungThep(クルンテープ)」と呼んでいます。フルネームはパーリ語とサンスクリット語に由来しているため、それらの多くは一般的なタイ語の会話では使用されることはありません。フルネームの意味は、タイの人々が信じる仏教やヒンドゥー教の神々、そして生まれ変わり(転生)などについての多くのことを示しています。

その意味とは・・・

天使の都 雄大な都城 帝釈天の不壊の宝玉 帝釈天の戦争なき平和な都 偉大にして最高の土地 九種の宝玉の如き心楽しき都 数々の大王宮に富み 神が権化して住みたもう 帝釈天が建築神ヴィシュカルマをして造り終えられし都

だそうです。

(Photo: the full name of Bangkok, as displayed outside Bangkok’s City Hall)