任期満了に付き、自民党の総裁選が行われた

菅首相が不出馬を宣言したので、男性2名、女性2名の4人の立候補者で争われる事と成った。

TV等マスコミは連日各候補者の所信等を報道、モテモテの解説者は、各TV放送局を渡り歩き、各候補の解説を行って居た。

実質、次の首相を選出する選挙であり、その重要性は十分国民は認識していたと感じている。

ここで感じたことは、タイで軍事政権が発足した時の事である。

タクシン氏が農民より高い金額でコメを買い取る制度を公約に首相と成り、金権政治が続いた

結果、タイの財政は悪化、国民の預金額も小さく、このままでは1997年の通貨危機の再来が危惧された。

選挙となれば、どうしても各候補バラマキ戦術を展開せざるを得ない。

バラマキ無しで首相選出は出来ないものか。

この結果でたどり着いたのがクデターであり、当時の有権者の8割

が、これを支持し、プラユット政権が誕生した。

米国は、即、クデターによる政権は非民主的撤回せねば、制裁を加えるとコメント、当時の日本の外務大臣は岸田氏、何事も米国追従の同氏は、日本も制裁を加えると発表した。

80%もの国民が支持するものを撤回とは内政干渉とタイは強く反発、日本には計画中であった新幹線プロジェクトを白紙に戻すと通告、これに驚いた安倍首相はプラユット氏を日本に招待、外務大臣の発言を撤回し、ご機嫌を取り結んだ。

タイには自動車産業を中心に、多くの企業、法人が関与しており、制裁など加えると如何なる悪影響が出るのか大いに懸念した事を記憶している。

安倍前首相のスタッフの分析力が際立った今回の総裁選であるが、何と高市氏を出馬させる作戦に出た。

見事な読みで、本命の河野氏が石破氏と手を結ばざるを得なく成り、二階派も行方が混沌とし、結果、見事に岸田総裁が選出された。

人の話を良く聞く聞き上手と本人は言っているが、外務大臣時代の同氏は、兎に角米国追従型、決断力不足を露呈した事を記憶している者には、今後の日本の行く末に不安を感じる総裁選であった。

今後の衆議院選挙もあり、コロナ対策を含め、少子化の歯止め等々バラマキ公約のオンパレードと成りそうな様相であるが、誰も財政の健全化は言わず、昔し、サッチャー英国首相が、病弱な老人は今の英国には不要と発言し、財政危機を乗り切った事を思い出して居る