‘2014/09/29’ カテゴリーのアーカイブ

微笑みの国で雨にウタレテ・・・90′s 其ノ五

2014/09/29

その日は日曜日であり、モー・チットという空港方面にあるにウィークエンド・
マーケット(チャトチャック)に行こうということになった。
今ではBTS(高架鉄道)で簡単に市内から約20分程度で行けるが、その
当時は、バスかタクシーでないと行けなかった所である。

市バスでの所要時間は、バンランプーから乗って約1時間半掛かるものだった。
BTSの建設工事や、地下鉄工事等々の影響、そして交通システムも今ほど
機能していなかった時であり、且つ車の量が半端じゃなく、その距離を移動する
だけでも1時間半くらい掛かってしまうのであった。
 
市バスで行くと、停車ばかりで時間は掛かるし、どうせ座れず慢性的に混んで
いるのが分かっていたから、俺的には手っ取り早くタクシーでびゅん!と
行ってしまいたかったのだが、その男ナリタヒデキは、
「ドコマデ行っても3.5バーツ!」に魅力を感じ、いくら時間が掛かろうとも、
100バーツ(二人で)を越すであろうタクシー代を払うのならば、市バスの方が
はるかにいいし、旅の醍醐味が味わえると言って聞かないのである。

「マジかよ・・・」(俺)

「ふむふむ、、いいよ。だったらタクシーで行けばいいじゃん。僕はバスで
行くからさ。でも行きかたとか場所知っているのかい??」

そうなのである。。俺はとてつもなく方向音痴であり、且つ面倒臭がり屋で
あるため、場所とか行きかたを一切自分で調べようとはしない奴なのである。
そこらへんはすべてナリタヒデキに委ねていたから、そんなことを言われて
しまうと何も言えなくなってしまうのである。。

「しょーがねぇ。。しょーがねぇ。。」

と呟きながら、渋々トボトボと後をついていくしかない情けないナマケモノで
あり、結局、1時間半も立ち続け揺られ続けた挙句、チャトチャック・マーケット
に着いた時にはすでに疲労困憊しており、ろくに露店も見れないまま
何も買う気も起こらず、ダラダラと歩くだけの羽目にあってしまったのである。
 
「そんな一人当たり5,60バーツケチって時間かけて、辛いルートで行くよりも
合理的且つ迅速・楽に目的地に着いて、そこで自分の目的を果たしたり
楽しんだ方がぜってぇいいに決まっている!」

とその時は自分自身に言い聞かせていたものである。
 
流れゆく景色も、ショップハウス(長屋)ばかりで、飽き々々してしまい、
隣を見れば、ガイドブックを読みあさるナリタヒデキ。席に座る阿呆面の
タイ人やさ男に、揺れてもびくともしないがっしりした天然パーマのおばちゃん。
混雑にモミクチャにされている学生風のポニーテール少女等。
用はタイ人観察はできる環境ではあったのだが、でも微笑みの国とは似つかない
無表情(=無気力?)に「なんだか意外だなぁ」なんて思ったりした。
 
と、そんなこんなで結局・・・・
 
「結局、疲れただけじゃねーかー!」

とナリタヒデキに言うと、

「フムム・・それが面白いんじゃないかぁ!日本では味わえない感覚なのだよ。
バスに行ったことによって、ひょっとしたら遭遇する出来事、思いがけない
出会いがあるかもしれないのだよ。そのくらいのゆとりを持たなきゃだめ
ナンダネ。偶然の出会いに感謝するくらいネ。そうは思わないかい?フムム」
 
「偶然の出会い?タイ語も英語もロクに喋れねー俺らにどんな偶然の出会いが
あるってんだ。そんなゆとりもある訳あるかぃぃい!」
 
そんな不満をタラタラ言いつつも、結局その旅は、全体的に「ナリタヒデキ的」に
なってしまい、この後、雨季のバンコクを避けるために何を思ったのか?
バスで一気に南下しマレーシアとの国境の町:スンガイコーロクまで行く羽目に
なってしまったのである。
 
その前に、当時、静岡在住の大学生:オキ君との出会いがあったのである。


 
(つづく)