初投稿です。
2010/03/31
人材紹介サービス“M&Aリクルートメント”の平原です。
タイに関係することもまったく関係ないことも、思いつくまま気の向くままで書いていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
今回は、小説家:清水一行さんご逝去についてです。
今月15日、小説家の清水一行さんが逝去されました。
タイに暮らし始めてから古本屋通いが一つの趣味になり、7年ほど前に「一瞬の寵児」という本をたまたま手に取ってから、
清水さんの著作にどっぷり浸かるとともに、経済小説というものの面白さを知ったしだいです。清水さんは企業・経済小説の巨匠ですが、
それらのジャンルだけではくくることのできない多彩な作品群をもち、また長編・短編を自在に書き分ける筆力も圧倒的でした。
しかし一番の特徴といえば、「人間」の描写力、生臭いほどのリアルさではないかと思います。
バブル経済が終焉をむかえ、銀行融資の総量規制に端を発した住専問題
という膿が噴出してきました。
当時、複数の不動産投資家が国会で喚問され、その投資家が開き直りと
取れるような発言をすると、「金を返さずに何をいうか!」というような、
冷静に見れば魔女狩りともいえる光景がありました。歯車が狂いだしたとき、
それまで蜜月であった政官財、また銀行と投資家との関係はどうなったのか。
金を借りた者だけが悪いのか、本当の悪とは・・・ 決してくどいほどの長編
ではなく、テーマからすると逆にかなり凝縮された構成です。
しかし、とかく単眼的なものの考えかたに陥りがちな私たちを鋭く抉る、読み応え
のある一冊でした。










