M&A月報No.100 「創刊100号記念とタクシン首相訪日/タクシン首相騒動とCONVENT ROAD事件簿」

 

1997年パオ・サラシン氏のご支援を得て、且つ三男の妻、アマラ・サラシン
さんの参加を得、起業したのが昨日の様に思い出されます。
創業日が7月1日、翌2日には為替の大暴落、スタートより強烈な洗礼を
受けました。

しかしながら三菱電機、他の皆々様方の暖かいご支援を受け、何とか
生き延びる事が出来ました。
衷心より御礼申し上げます。

当時は65歳になったら、又、月報を100号まで書いたら引退しようと
考えておりました。

去る7月15日の株主総会の折に、その旨申し出でたのですが、諸般の
事情より後任が見つかっていない等々の理由により、社長の座は若手
タイ人に譲りましたが、今後Group Director として、更に微力ですが
頑張ってみる事になりました。
今後とものご支援、ご鞭撻、宜しくお願い申し上げる次第です。


多忙なタクシン首相であるが、先日訪日した。主目的はFTAの締結である。
今後日本よりは自動車並びに鉄鋼関連の輸出が活発化する動きとなる。

タクシン首相は

「細部において更に交渉が必要な部分はあるが、昨年両国間の貿易は
350億ドルあったが、それが増えていく事に期待している。締結完了は
2006年になる」

とコメントした。

小泉首相も選挙の合間を割いて、満面に笑みを浮かべて応対し、タイの
プロジェクトである「アジアのデトロイト」「世界の台所」政策を支援して行く
姿勢を明確にした。

タイにとって最大の輸入国は日本である。
また農業関連製品の最大の輸出国は日本である。
905分野に付いて、今後10年間で関税は撤廃される。

また、現在、不評をかっている外国人規制法等も今後はその透明性を高め、
日本の投資家に自由が与えられる方向となった。
この点は喜ばしい事である。
タイは自動車、日本は農業関連、共に今後とも護られて行く方向ではある。

与党、愛国党の国会議員が“ROYAL POWERS”なる本を出版し、目下、
ベストセラーとなり、話題を呼んでいる。
内容はタクシン首相は国王の意向に反した事を行なっているとの非難である。

タクシン首相は会計監査院のトップの交代を発表した。
憲法では90日以内に国王の承認を得る事になっているが、これは新任
のみか、退任者についてもかが議論となっている。

現トップに電話で辞任を迫ったというのが内容だが、タクシン首相は、
”電話は3バーツで誰にでも掛けられるし、自分は友人として彼と電話で
話したのみ”と反発している。

また、通例の国軍の幹部の異動につき、同じく国王に奏上していたが、
3週間も承認が下りぬ異例の事象も今回出た。
なお、今回の移動で初めて陸軍の司令官にイスラム教徒が起用された。

彼は南部の事は熟知しているし、全面的に支援して行くとコメントを発表した。
今後に注目したい。

タクシン首相は記者会見を開き、

「国王の意に反した事は何も行なっていない。
タクシン政権は100%国王に忠誠であるし、曲がった事はしていない。
国王が如何にタイ国の事を考えておられるかは十分理解している。
現政権は間違った方向には動いていない。
時に応じて国王の助言も頂いている。
一部の心無き者が中傷に走り、国を混乱に陥れようとする事は
慎むべきである」

と反論した。

国王が彼の事をどう思っているのか、人々は知りたがっている。


またまたタクシン首相が、人々の気持ちを逆なでする事件が起きた。

タクシン首相のやり方に、いつも批判的な記事を書いている新聞が
2社あるが、この2社をタクシン首相に近いと言われているあるメディアの
会社が買収に乗り出したのである。

言論の自由を奪うもの、このようなやり方は民主主義では無いと一般市民
からも強い批判の声が上がった。

買収劇は民衆の圧力で頓挫したが、もし後ろでタクシン首相が糸を引いて
いたのであれば大問題である。

父親は屋台の物売りであったが、ウイスキー事業で大成功し、ウイスキー王に
なった現在60歳のCHAROEN氏が、個人資産30億ドルで東南アジアで5番目
の長者と発表された。

相続税が無いため、金持ちはどんどん生前贈与を行なっているのに、彼は
未だ30億ドルも持っているのか、既に大部分は贈与しても残ってしまたのか、
何れにせよウイスキーがかくも儲けられる国なのか不思議な気持ちがする。


我が事務所の存在するコンヴェント・ロードは街の中心に位置する便利な
場所で、そこには名門で有名な女学校が存在している。
登下校時には警官も動員され、道も一方通行に規制されるほどである。

ある日、朝の通勤時に警官、報道陣も加わり大騒ぎとなっている。
何事かと聞いてみると、

「生徒が刃物で刺されたようで、父兄が心配で押し掛けて来ているとの事。
犯人は未だ捕まって居ない。
犯人は30歳前後の女性、刃物で4人の学生を刺した。内2名は重症」

後刻、その似顔絵が発表された。

驚く事に、下名の運転手他が、

「1年前より毎日、この辺りに来ている女性で、美人、身なりはきっちり
しているが、頭がおかしい、女学校にも自由に出入りしている顔見知り」

と、良く知っている女性であった。

犯行後、女性は同じく顔見知りのモーターバイクに乗り、何食わぬ素振りで
逃亡したとの事であった。

しかし、その後、直ぐに逮捕はされたが、各も身近に危険人物がいたとは
全く気付かず、新聞の一面トップ記事が会社の向かいで起こった事に
驚きを感じている。
日本と同じく学校の警備体制が緊急に見直される事になった。


数日前に、乗員2名のTGのジャンボ機が静かにスワンナプーム新空港に
着陸した。
9月29日午前9時19分、タイ人の好きな「9999」が並ぶ時に、タクシン
首相並びに閣僚、関係者を乗せた正式な一番機が無事新空港に着陸した。

これで当初予定した通り、9月に新空港がタイ流でいう「SOFT OPENING」
した訳である。

タクシン首相が、無理矢理着陸を指示した為、多くの関係者は徹夜で
工事の進捗を計ったようであるが、遅れを取り戻す効果はあったようである。

正式な開港は来年の6月とも9月とも言われている。
成田の3倍の大きさ、年間4,500万人の利用客を見込むアジア最大の
ハブ空港、成功して貰いたいものである。


以上