M&A月報No.89 「愛国党選挙キャンペーンと鳥インフルエンザ再発報道」

 

石油の高騰が世界中で話題となっているが、タイ国でもその影響に懸念を
発する事象が多く見られる様になって来た。
原油価格の高騰、鳥インフルエンザへの懸念等より、今年の成長率は7%
近いと見ていたのが、6%になりそうであると下方修正された。

更に、来年のGDPはインフレの懸念もあり、5.5%との予想が民間の
リサーチ企業より発表された。
タクシン首相がどう対応していくか注目してみたい。

来年2月の総選挙に向けて、愛国党は選挙キャンペーンを開始した。
過去の4年間は”補修期間”、これからの4年間は”仕上げ期間”と定義した。
タクシン首相は過去の実績として下記を上げた。

1. 一人当たりの年間所得が30%増え24,100バーツとなった。
2. GDPは1兆7000億バーツから6兆6000億バーツに増加。
3. 国庫金は3倍増加。
4. ゴムの価格は21から46バーツ/キロに増加。
5. 6万世帯が格安住居を確保した。

今後の4年間の主要アイテムとして下記を上げた。

1. 農民に牛200万頭を配給。
2. 農村銀行の創設。
3. 教育改革。
4. 教育ローンの提供。
5. 全国の学校にコンピューターの設置。
6. サトウキビの価格を600バーツ/トンに維持。
7. ゴム、パーム栽培面積の拡大。
8. BKK周辺の交通渋滞対策に1兆バーツ拠出。
9. 全世帯に電力、水道の供給。

これ等を公約として上げ、特に地方農民のご機嫌取りを行い、
票獲得を目指す作戦が顕著となって来た。

又、鳥インフルエンザが多々報道されるようになって来た。
今度は感染した娘から母親が感染した疑いが出たためである。
株価も影響を受けて下げた。

担当副首相よりは根絶には3~5年掛かると長期戦となるコメントが
発表された。しかし、タクシン首相はこれがお気に召さず、30日以内に
この問題が解決出来ねば、副首相、農協、保健、内務3省の副大臣を
合わせ計6人を更迭すると発表し圧力を掛けた。

今度は動物園のトラ23頭が鳥インフルエンザに感染して死亡した
可能性が高いとする事件が報道された。
このトラ達には鶏肉が餌として与えられた為と推測されているが、遂に
動物園も閉鎖に追い込まれた。

一方、今年1月よりの死者は11人と成り、遂に保健局はワクチンの
開発に着手すると発表した。実験施設の為に3億バーツを投入、
長期的な対応として33億バーツの予算が申請された。
これ以上の広がりを食い止めて欲しいものである。

あまり良いニュースの無い最中に、政府が10億バーツもの大金を投入して、
首相専用機を購入したと発表された。
このエアバスの機体は既に8月25日に到着していたとの事であるが、
バンコク知事選等を考慮して、発表を遅らせていた様である。
首相の人気を更に落とす事になるのではと心配する声も出ている。

首相の長男が広告会社を設立したが、今般、この会社がタイ愛国党の
選挙運動の為の宣伝広告活動を担当すると発表された。
どうもやる事が生臭すぎる。

米国の旅行雑誌社が読者に投票を求め調査した所、観光地としてのタイは、
シドニー、ローマ、フィレンツェに続いて4位となった。
渋滞、悪臭等評判の悪いものもあるが、治安の良さ、微笑みの国の良さ等が
評価されたようで喜ばしい限りである。

ホテル部門でもペニンシュラが3位に入った。
SPAではオリエンタルホテル内の店が1位となった。
観光事業にとっては朗報である。