M&A月報No.86 「エイズ国際会議とタマサート大学教授のタクシン首相レポート」

 

11日より16日までバンコクにおいて、エイズの国際会議が開催された。
東南アでの初の開催と成った今回は、世界160カ国より17,000人もの
人々が参加した。

“アクセス・フォア・オール”をテーマとして、地域や性別や貧富の差を問わず、
全ての人々が、エイズの適切な医療品や予防方法、知識が得られる方策に
付いて討議が行なわれた。

これらに付いて、各国の政府や非政府系のあらゆる団体、組織等の力の
結集を誓い合って、会議は成功裏に幕を閉じた。
会期中は各国の要人は無論の事、多くの有名人、映画俳優等が多数参加
した為、交通渋滞を懸念し、この期間は学校は休みとし、交通渋滞の緩和に
努める異例の措置も講じられた。見事であった。

タマサート大学の有名な教授がタクシン首相を批判するレポートを発表した。

『タクシンの独裁主義により愛国党が掲げた政治改革は夢と消えた。
タクシン一族並びにその友人が全ての利益を独占している。
政治改革は汚職の追放を目指したが、現在はそれが量的にも質的にも
拡大している。与党は余りにも強くなり過ぎ抑止力が効かなくなっている。

一部の資本家グループが繁栄を享受し、底辺の雑草グループはおきざりに
なっている。愛国党はばら撒き作戦で底辺の人気取りを行ったいるが、
表面のみで、実質は殆ど何も無い。
タクシン独裁より一刻も早く実権を市民が取り戻さねば成らぬ』。

一方、愛国党のスポークスマンは、教授の人気取りの発言で、マスコミとか
市民の共感を買おうとしている。

『愛国党は何と言われようが、多数の国民の投票を得ており、これに代われる
野党は存在しない。来年の選挙で愛国党が勝利すれば、富裕層と貧困層の
差は縮まる事は間違いない。我々は大局的な見地から政治の舵取りをしている』

と胸を張って反論した。
多くの国民の言いたい事を代弁しているが、選挙となると愛国党の勝利は
動き難く(目下支持率60%)、当分は現状が続くと見ている。

好調なタイ経済を支えている輸出であるが、6月は対前年29%UP、過去
最高の8,47Bドルを記録した。
8Bドルを越えたのは2度目である。

この半年では輸出が46,28Bドルで、輸入は石油価格の高騰もあり
45,64Bドルとなっている。
主たる原因は自動車関連、ゴム、米の好調である。
この好調は年末までは確実に継続すると分析している。
輸出先では、米国が13.3%、EUが17%、日本が19%の延びとなっている。
喜ばしい事である。

再発の鳥インフルエンザであるが、中部、北部の15県以上にまたがり、
全国規模となって来た。
中小の業者は開放型の養鶏場が多く、感染も懸念され、又、殆どが国内
向けの為、市場の冷え込みが憂慮されている。

大手は殆どが密閉型であり、感染の危険も少なく、輸出も加熱処理後に
出荷している為、影響は小さいと見られている。
中小の業者よりはワクチンの接種を求める声が出て来ている。

今回未だに加工されたものが市場で売られ、人々も余り抵抗も無く購入
している現状よりすると、実害は小さいのかも知れぬ。
しかしこの様な厄介なものは、早く世の中より無くなって欲しいものである。