M&A月報No.72 「タクシン首相の動きと王室始耕祭」

 

国王のSPEECHに刺激されてか、今年の2月よりタクシン首相は麻薬撲滅運動に
かなりの勢力を投入し、警察、知事、官僚等に大きな圧力を掛けて来た。
その結果、この3ヶ月間に2,275人の死者が報告され、人権保護団体や
米国政府関係より、過剰捜査の指摘が行なわれて居る。

タクシン首相は警察が正当性を持って射殺したのは内51人であり、大半は
麻薬密売組織内で口封じの為に起こった事と反論し、捜査の正当性を強調している。

タクシン首相は6月に訪米し、ブッシュ大統領に賓客として迎えて貰いたいとの
動きをしているが、米国側は過日のイラク戦争の折り、明確に米国支持を表明
しなかった事、並びに今回の麻薬撲滅で示した捜査の行き過ぎ等より、色よい
返事は示さず、むしろ何らかの制裁を課す用意があると述べる等、対米関係の
悪化が懸念され出した。
米国の今後の動きに注目する要がある事態となって来た。

王室の伝統的行事である「始耕祭」が今年も執り行なわれた。
2頭の牛に各種の餌や飲み物を与え、牛がその内の何を食べたかによって
今年の収穫等を占うものである。
今年は米、草、酒を食べた。
米は稲作や農作物に恵まれる。
草は豊富な水。
酒は交通の便が良く、貿易が順調に伸び、経済が成長する。
大変結構なお告げとなった。
適当な降雨により、収穫にも恵まれ、貿易収支も順調に好転、この通りの
年であってもらいたいものである。

次々とアイディアをぶち上げるタクシン首相であるが、今般低価格のPCを
国民に提供すると発表した。
DESKTOP型が10,900バーツ、NOTEBOOK型が19,500バーツである。
購入の受付を開始した所、カタログも製品サンプルもSPEC表も何も無いにも
拘わらず、数万人の人々が押し掛け大混乱と成った。
最初の3日間で46,000台を売却した。

タクシン首相も予想を越える大反響に驚き乍、まずは7月に最初の10万台を
提供するが、需要があるのであれば100万台まで供給を行い、人々がPCを
手にし、使うことによって、国民のPCに対するレベルUPが計れる事が何よりも
重要と考えて居るとコメントした。

話題を提供し、人心を掴み、国民のレベルUPを計り、人気を高める首相の
リーダーシップに中々のものを感じる。