M&A月報No.70 「イラク戦争とタイ麻薬撲滅作戦」

 

遂にイラクと米英は戦争に突入した。
タクシン首相は南部に居るイスラム系住民に配慮してか、又はタイ流の外交なのか、中立の立場を取り、特にコメントは控えている。

小泉首相は日本の総理としては珍しく、米軍支持の表明を行なった。
一方野党陣営の攻撃を聞いていると虚しいものを感じる。
今の日本、北朝鮮に攻撃されたら、どの様な対応策を取るのであろうか?
一度野党に聞いてみたいと思う。
今の日本の現状で良いのか、大いに議論を巻き起こすイラク戦争であっても欲しいと考える、今日この頃である。

中国―香港発で奇妙な肺炎の発生がマスコミを賑わしている。タイでも一名の死亡が伝えられて居る。
観光客が15%前後減ったとの報道もある。
エイズの場合は避け得る方策があるが、こちらの方は全く防備が出来ぬ点、不安を感じる。医療関係者の努力に期待したい。

昨年の12月4日、国王は恒例のスピーチで麻薬撲滅に付き言及された。
タクシン首相も名誉挽回の為か、年初より、実績が上がらぬ地方の知事、高級官僚や警察の幹部は左遷もあり得るとコメントし、麻薬関係の逮捕者や押収の量等を各県ごとに競わせる戦術に出た。

この結果、今般内務省が現在までの実績を発表した。
手配中の麻薬製造、密売業者43,456人、内逮捕者18,613人(42,83%)、麻薬患者226,048人、麻薬関与した公務員309人等の数字である。

所が、これら撲滅戦闘の為、1,500人以上が銃撃戦で死亡したたと伝えられ、且つその中には巻き添えに成った無実の子供も含まれると報道された為、物議を醸し出している。

タクシン首相は麻薬の恐ろしさを撲滅する為には止むを得ない事と、たずなを緩める気配は全く見せて居ない。しかし国連、NGO等は本件を重大と評価し、国連機関による実態調査を行なうと発表した。

これを受けタクシン首相は“国連機関は私の父親ではない”と発言し、苛立ちを隠せ得ない状況と成って居る。

内務省はブラックリストを作成済みと言われて居るが、これの正確性に大いなる懸念も表明されて居る。又、殺害された人々は小物の運び屋ばかりであり、
後ろに控える大物は誰も逮捕されていない問題も大きな注目を集めて居る。

サン警察庁長官によると、タクシン首相並びにその他要人に懸賞金が懸けられたと発表した。タクシン首相には8,000万バーツとか2億バーツといった額が
報道されたが、首相は報復を考えるのは自然な事と、意に介さない姿勢を示して居る。しかし今までのベンツは止め、防弾仕様のVANに乗り換えている。
首相暗殺に賞金が掛かるとは異常な事である。

プミポン国王は昨年11月中旬頃より腹部の痛みを訴えられて居た様であるが、業務多忙の為、入院を延ばして来られて居たが、今般ヘルニアの手術を受けられた。目下の所、国王の健康問題が最も大きな問題として捕らえられて居り、早期回復、完治を祈りたいものである。

スリン県の象使いは、BKKで出稼ぎをする象使いに対する罰則に抗議する為、デモ行進を開始した。それに対し、政府関係者によると、タクシン首相は出稼ぎ
象1頭を1~2万バーツで買い上げ、カンチャナブリ県に設置した施設で保護するとコメントを伝えた。

これに対し、野生動物保護団体は、それは短期的な解決策で根本的な問題解決にはなっていない。象使いと共に育ってきた象は、適切な保護が無いと、暴れたり、環境に馴染めない場合は死ぬ事もあり得る。

政府は何故地方の象がBKKに出稼ぎに出ねばならぬのかを良く調査し、抜本的対策を示すべきである事を強調している。タイ国の象徴としての象の扱いだけに、今後の対応の発表が注目されている。