M&A月報No.65 「内閣改造とバリ島テロ事件」

 

タクシン首相も日本の小泉首相と時を同じくして内閣の小改造を行なった。

任命式の折り、国王より、国の構造改革も必要であるが、まずは閣僚各人の改革も必要であると、例によって、中々手厳しいコメント付きで認可が賜れた。日本の儀式のみと比較して、この国の面白さを感じる。

新閣僚8人の平均年齢は54.5歳、大臣20人の平均年齢は50.4歳、39歳の大臣が2名、大蔵大臣が49歳と若さが感じられるのと、外国においてMBAを取得した者が多い点も当国の特色であろうか。

バリ島の様な平和な美しい観光地で、まさかと思われる様な、テロ行為によると思われる爆発事件が発生した。折角の景気回復ムードに水を差す出来事であり、衝撃を受けている。

米国とイラクの戦争懸念を止め様とする為なのかは良く判らぬが、インドネシア、バリ島のみならず、東南アの観光事業に打撃を与える事が懸念されて居る。

タイの警察はテロ対策にかなりの自信を表明しているが、次はプーケットが危ないといった様な流説も流れており、ほどほどに願いたいものと思う。

特に警告を発した豪州並びにデンマークに対し、タクシン首相は何を基準に警告を発して居るのか明確にすべきとの抗議も行なった。

国民には過剰警戒になり、パニックにならぬ様にとの呼び掛けも行なうと同時に、観光大臣によりタイは安全な観光地であると、各種の対応を十分に行なっている事をPRさせ、外人観光客に安心感を与える事に必死に成って居る。

MOSCOWの劇場におけるテロにより100人以上の死者が出た事も連日新聞の一面記事と成って居る。住み難い世の中に成ったものである。

バンコックの北部、特にアユタヤ地方においては可也の被害と成った洪水であるが、バンコックは当局の必死の防戦により、後20CM程の所にまで危険水域は来て居たが、何とか難は免れた。

しかし、米国―イラク関係による石油価格の高騰や、この洪水の被害等より、今年の経済成長率は残念乍下方修正をせねば成らぬ状況と成って居る。

苦渋の表情を浮かべた竹中大臣の写真、記事が当地の新聞、雑誌にも掲載されているが、今回発表され様とされている施策は1997年に既にタイで実施されたものである。

不良債権の大きさが違うとの議論はあろうが、既に当国で小なりとはいえ実験された事であり、現在タイの経済が上向いている事を考察すると雑音を気にせず実施する事だと思う。官僚、銀行マンがまず率先して痛みを示さねば事は前に進まぬのでは無いかと感じて居る。タイが勉強した事を学ぶべきではなかろうか。