M&A月報No.64 「洪水問題と首相長男カンニング問題

 

世界中が異常気象に見舞われているが、タイも例外では無い。東北部が集中豪雨に見舞われ、死傷者も出る大きな被害が今年も発生している。

この時期に成ると,必ずダムの建設が話題と成るが、日本と同じく、予算上の問題、環境破壊の問題等より実行は先送りされるのが例年の事である。

これらの洪水がゆっくりと南下し、アユタヤ方面でも被害が出た。幸いバンコクは堤防の補強が完了しており、又、排水能力もアップしている為、目下の所、かろうじて被害を免れて居るが,予断は許されぬ状況にある。

被害に遭った方々には大変お気の毒とは思うが、これらの洪水が肥沃な、農業に適した大地をこの国の人々に与えて来た事を思うと,自然とはかくあるべきものなのかとも考えさせる現象である。

イラク問題の為か、株価は低迷しているが、景気の方には明るさが見える。中断していたビルの工事の再開も各所で見られるし、一戸建て住宅の販売も好調、家賃、価格も5%UP、車の生産も過去最高の57,000台/月を達成、内国内販売予想37~38万台/年。

携帯電話の販売も大幅に伸びている。低金利のローンの導入、対前年比3倍のクレジットカードの発行等がこれ等を支える原動力と成って居る。

しかし一方においては、バブル経済の再来かと注意を喚起する声も出始めているが、今回は個人ローンが各所得者層に広がった為であり、リスクは分散されて居るとの論調もある。いずれにせよ明るく成って来た事を嬉しく感じて居る。

タクシン首相は素早い決定、行動力で評価は得ているが、一方において当然不満分子も居る。その所為か、大学に在学中の長男が試験でカンニングを行なったとする報道が為され、マスコミを賑わしている。

結果的には、その試験とは無関係な紙片を持ち込んでいた為として、カンニングでは無いと判断されたが、試験会場に紙片を持ち込んだ事は処罰の対象に成ると報道された。

どの様な処罰を受けるのかは全く判らぬが、首相の息子とは大変な事である。この長男が、カンニング問題と関連があるのかは不明だが、妹に誕生祝として、タクシン首相がその一代で築き上げた企業グループの時価10バーツの株3億7600万株を1バーツで譲渡した。
タクシン首相が長男に資産が集中し過ぎている事を嫌った為と報道されて居るが、相続税の無い国でこその出来事である。

国軍TOPの人事異動の時期であるが、タクシン首相が従兄弟を大昇進させこれ又話題を提供している。この煽りでかなり軍部に不満が残った様である。

昨年12月5日、国王はこの様なタクシン首相に対し、横暴、二重人格と、この様な事を改める様訓示をされたが、今年の12月5日どの様に表現されるか楽しみな事である。