M&A月報No.61 「タイ・ミャンマー国境問題と第1回アジア協力対話開催」

 

カシミール地方において、インドとパキスタンの間で緊張が高まっているが、タイーミヤンマーも国境近辺で小競り合いが起こっている。

両国とも核を持たぬ故か、世界的にはニュースバリューが無い様で余り報道されて居ない。タイとミヤンマーの国境は長く、境界線も曖昧な為、国境侵害を巡って長い間紛争が起こっている。

過去10年間の両国間の関係は、良好と悪化の繰り返しで、決して安定したものでは無かった。目下両国間は通常の外交チャンネルは閉じられている。

今回の騒動は、ミヤンマーの少数民族反政府武装組織シャン州軍(SSA)が、タイ陸軍の軍服を着用してミヤンマー軍と親ミヤンマー政府のワ州連合軍(UWSA)を攻撃しているとして、タイ領内に居るSSAにミヤンマー軍が砲撃を加えた事より、タイ軍も応戦、両国の緊張が高まった。

この裏にはUWSAが支援していると米国が見て居る、麻薬も絡んで居り問題を複雑にしている。ミヤンマー側はタイ政府はSSAを匿っていると罵り、タイ側はその様な事実は無しとして態度を硬化させている。

この影響で国境は閉ざされ、貿易で生計を立てて居る近郊の人々を窮地に落とし入れている。又、タイ政府の高官がスーチーさんと面談する予定であったが、その入国も拒否された。

この様な折、国境より20KM離れた所で、通学バスが武装した3人組みに襲われ、中学生15人が死傷した。
ワ州ミヤンマー軍の犯行かと色めき立ったが、警察の調査では、タイ領内に潜伏している少数民族が、タイ-ミヤンマー間の緊張を高める為に及んだ犯行との見方を発表した。

タクシン首相の発言も絶えず融和的であり、ミヤンマー政府高官との面談も呼び掛けて居り、平和な解決策を見出そうと努力を重ねて居る。

アジア域内の経済協力の強化方策等を論議する為、第一回のアジア協力対話(ACD)がタクシン首相の創設で開催され、日本よりも川口外相が出席、17カ国の外相により会議が持たれたが、残念乍招待したミヤンマー外相は欠席と成った。

地域の発言力強化、競争力強化並びに貧困削減等が討議された。川口外相は人材育成や科学技術の他、海賊版や麻薬密売といった国境をまたぐ犯罪防止等で日本の協力強化を申し入れた。

各国ともACD創設の趣旨に賛同、対話促進によりアジア地域の安定と繁栄を増す事が出来ると認識、次回は来年の6月、チェンライでの開催が決定した。貧困削減を柱とする具体的な協力分野の選定を行ない、参加国の段階的拡大に取り組む事で合意した。

タクシン政権の世論調査が行なわれた。
支持する:42.2%
支持しない:28%
支持する政策:30バーツ診療、社会秩序の整理、麻薬取締、一村一品、農村基金の順であった。

S’POREの民間調査会社がアジア諸国に滞在する外国人を対象に法曹界並びに警察の汚職調査を行なった。

インドネシア:9.83
タイ:7.96
中国、比:7.78
インド:7.33
韓国:4.83
日本:3.67
香港:2.9
S’PORE:1.7

これを受けてタイ警察長官は“警察官の教育水準が低く、なお汚職が蔓延している事は追認する。但し教育水準の低い警官を今すぐ解雇する訳には行かない。時間は掛かるが見込みが無い訳では無い。国際水準に追い付く様、人材育成によって警察のあらゆる階級の底上げをする”とコメントしたが、まずは給与水準を引き上げねば無理な相談との感も持つ。