M&A月報No.60 「タイ高速道路事情と始耕祭」

 

例年より少し早い様であるが雨季が始まった。
雨が降ると涼しく、空気が綺麗に成るのは歓迎だが、交通渋滞の起こる可能性が増えるのが頭痛の種でもある。

5年以上の前に比べると、高速道路の完成が飛躍的に進み、悪名高き交通渋滞も大幅に改善されて居る。都市部近郊では片側3車線の高速道路が多い。

ここを走って感じる事は、如何に車の数が少なくとも、タイ人の運転手は中央を走りたがる事である。
尤も低速の車が中央を走り、その両側を高速車両が追い抜いて行くのである。多くの国で、低速車線の左側は追い抜き禁止に成って居るが、当国はお構いなしである。

タイ人の運転手に“何故中央を走行するのか”と聞くと、“何かがあった時に一番安全と思うから”との返事が返って来る。

又、渋滞すると右側の高速車線に入りたがる。毎度の渋滞で有名な料金所の手前では、左側車線の進行が尤も早い。毎日の事であるから判っているであろうに、右側に入り時間を浪費する。

折角立派な高速道路が完成したのに、交通道徳の教育が全く進んで居ない様であるのが懸念されて仕方が無い。好きな所を好きな様に走る。何を言っても“マイペンライ”。これが当地の良い所、悪い所であろうか。

毎年この時期に成ると、人々が注目するバラモン教を起源とする“始耕祭”の行事が皇族の参加も得て行なわれる。これは19世紀半ばより始まったと言われており、今年の雨と豊作を祈願する農耕儀礼である。

儀式は特設された畑で、バラモン僧を先頭に2頭の牛がすきを引き、女性が種蒔きをする。その後、牛に、もみ、酒、草、豆、トウモロコシ等の7種類の餌を与える。牛が最初に食べたもので今年の収穫を占うのである。

今年はもみと酒を食べた為、米穀や果物に恵まれ、交通が便利と成り国際貿易が好転、経済が成長するとの有り難いお告げと成った。

又、長さの異なる3種類の反物より1枚を選んで天候を占う。今年の予想降雨量は多くも無く、少なくも無い、程々の水準と、これ又結構なものであった。
占い通りであって欲しい念じる1年である。

この度、野党は勢力が1/3以下なので首相には提出出来なかったが、閣僚15名に対し、不信任案審議の要求を出した。

ソムサク首相府相:政府のマスコミへの介入。
プラチャ副運輸通信相:タイ航空の運営責任。
ソムバット副内相:アルパインGOLF場の土地問題。
チャワリット副首相:空軍のヘリコプターの修理を巡る汚職。
スウイット教育相:学生服メーカーよりの収賄。
等々である。

与党は首相並びにその家族に言及する事を一切禁止する申し合わせを行ない、その緘口令の厳しさが注目された。4日間に亘り延々と審議されたが、結果は与党の団結が固く,全てが否認された。

ソムキット財務相は製造業の第1四半期の延び率が過去19ヶ月間では最高の4.2%の成長率と成り、又、VATの徴税も対前年同月比16%増加した事を上げ、今年の経済成長率を3.6%に上方修正した。

好調な経済状況を反映し、今後は不良債権処理の加速化並びに銀行の中小企業への貸し出し促進を図ると述べた。

BOIも同時期、件数では対前年度10.7%の減であるが、金額では46.4%の大幅増と成って居る事を発表した。
喜ばしい事である。