M&A-月刊ニュース・レター Vol.114

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歳入庁発表:タイ個人所得税の税制改正

歳入法改正法(NO.44)B.E.2560と勅令(No.629)B.E.2560が2017年1月27日、タイ王国官報で発表され、2017課税年度についての控除及び税率が下記のように改正された。

 

 

税金控除

2016課税年度

2017課税年度

1

給与所得に対する控除

課税所得の40%で、最高6万バーツ迄。

課税所得の50%で、最高10万バーツ迄。(2)

2

役務提供による所得についての控除

課税所得の40%で、最高、6万バーツ迄。

課税所得の50%で、最高10万バーツ迄。(2)

3

のれん代、著作権、その他の権利による所得についての控除

課税所得の40%で、最高6万バーツ迄。

これから発表される勅令に準ずる(2)

4

利子、配当金、利益分配、キャピタルゲインによる所得についての控除

無し

無し

5

財産の賃貸による所得についての控除

賃貸した財産の種類によって、課税所得の10-30%

賃貸した財産の種類によって、課税所得の10-30%

6

専門的勤労による所得についての控除

医療専門職の課税所得は60%、それ以外の専門職は30%

医療専門職の課税所得は60%、それ以外の専門職は30%

7

建設所得についての控除

課税所得の70%または実費及び立証可能な費用

課税所得の60%または実費及び立証可能な費用(3)

8

事業、商業、農業、工業、輸送その他の所得についての控除

課税所得の65-85%または実費及び立証可能な費用

課税所得の60%または実費及び立証可能な費用(3)

 

 

 

課税控除

2016課税年度

2017課税年度

1

納税者本人分の所得控除

3万バーツ

6万バーツ (2)

2

配偶者控除

3万バーツ

6万バーツ (2)

3

25歳以下の子供の扶養控除

3人迄の子供について、一人当たり15,000バーツ

3人迄の子供について、一人当たり3万バーツ(2)

4

教育機関に通う25歳以下の子供の教育費控除

3人迄の子供について、一人当たり2,000バーツ

控除廃止(2)

5

納税者及び配偶者の親で、年間所得が3万バーツ以下、60歳以上についての扶養控除

親一人当たり3万バーツ

親一人当たり3万バーツ

6

障害者/無能力者の扶養控除

一人当たり6万バーツ

一人当たり6万バーツ

7

納税者及び配偶者の親で、年間所得が3万バーツ以下、60歳以上についての健康保険料控除

実際の支払金額で、一人当たり15000バーツまで

実際の支払金額で、一人当たり15000バーツまで

8

タイの生命保険会社に支払う納税者及び配偶者の生命保険料控除

実際の支払額で、一人当たり10万バーツ迄

実際の支払額で、一人当たり10万バーツ迄

9

生命保険年金の積立金についての生命保険年金控除(1)

課税所得の15%で、最高20万バーツ迄

課税所得の15%で、最高20万バーツ迄

10

積立基金の積立金についての控除(1)

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

11

退職者共済基金の積立金についての控除(1)

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

12

国民貯蓄基金の積立金についての控除(1)

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

13

長期株式投資基金の積立金についての控除

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

課税所得の15%で、最高50万バーツ迄

14

社会保障基金の積立金についての控除

積立額

積立額

15

住宅ローンの支払利子についての控除

実際の支払額で、最高10万バーツ迄

実際の支払額で、最高10万バーツ迄

(1)  生命保険年金基金、積立基金、退職者共済基金、国民貯蓄基金について請求する控除の合計額が、課税所得の15%以下で、最高50万バーツ迄とする。

(2) 2017年1月26日に発表された歳入法改正法(No.44)の規定に準ずる。

(3) 2017年1月26日に発表された勅令(No.629)の規定に準ずる。

 

 

2017課税年度の個人所得について、新しい税率は次の通りである。

課税所得

 (タイバーツ)

2013 2016課税年度

(2)

2017課税年度以降

(3)

0 - 150,000

免除 (1)

免除(1)

150,001 - 300,000

5%

5%

300,001 - 500,000

10%

10%

500,001 - 750,000

15%

15%

750,001 - 1,000,000

20%

20%

1,000,001 - 2,000,000

25%

25%

2,000,001 - 4,000,000

30%

30%

4,000,001 - 5,000,000

35%

30%

5,000,001 -

35%

35%

(1) 2008年3月28日に発表された勅令(No.470) の規定に準ずる。

(2) 2013年12月8日勅令(No.575)、2014年11月3日に発表された勅令(No.576)及び2016年2月12日に発表された勅令(No.600)の規定に準ずる。

(3) 2017年1月26日に発表された歳入法改正法(No.44)の規定に準ずる。

 

  

国内投資を促進する為の税金奨励策を延長

 

2016年末で終了した国内投資を促進する為の税金奨励策は、企業所得税から投資費用について2倍の控除を認めていた。しかし、多くの企業がまだ投資を完了していないので、内閣は2017年1月24日、2017年末まで奨励策を延長することを承認したが、控除額は1.5倍に引き下げた。

 

  

外国人事業ライセンスを取得する必要がない、事業の最低資本金

 

Q: タイで登記していない法人が、タイ中央銀行から銀行の駐在事務所を設立する承認を受けた。この事業は、外国人事業ライセンスを必要としない事業を規定している省令(No.2)B.E.2559(2016)により、外国人事業ライセンスを取得する必要がないので、その会社は、外国人事業ライセンスの申請をしていない。同社は、タイでその事業を行うための最低資本金の条件を確認したい。

 

A: 銀行の駐在事務所は、外国人事業法B.E.2542の付表リストによる事業とは見なされないので、この場合、外国人事業ライセンスは必要ない。しかしながら、外国人事業法第14条第1項により、外国人事業法の付表リストに記載のない事業を行う外国企業は、事業を始めるために最低2百万バーツ以上の資本金をもたなくてはならない。

 

 

 

小売事業の範囲

 

Q: タイで登記した外国企業が、ソーラーパネルやソーラーシステムなど電気機器・電子産業の卸売事業を行うために、1億バーツの登録資本金、その内30%の払込資本金を有し、BOI奨励策と外国人事業証明も受けている。

 

その会社は、ソーラーシステム製品をタイの顧客に販売する小売事業を行うために、1億バーツの全額払込済み資本にするという登記する計画である。製品のインボイスには、設置料を含む、品目毎または一式毎の設備の価格が明記される。

 

この会社は、上述のインボイスに記載された品目明細が小売事業の範囲と見なされるか、外国人事業ライセンスを取得する必要がないというのは正しいかを確認したいと考えている。

 

A: 1)  その会社が外国人事業ライセンスを取得する必要なく小売事業を行うためには、小売事業のために登記し全額払込み済みの最低資本金1億バーツを有する必要があり、その最低資本金は他の法律で要求される最低資本金を含まない。

 

2) その会社が、設置サービスを含む、品目毎または一式毎の価格を記載したソーラーシステム製品のインボイスを発行する計画なら、その設置サービスは、外国人事業法2542付表リスト3によるサービスを行うと見なされるので、事業を行う前に外国人事業ライセンスの認可を受ける必要がある。