M&A-月刊ニュース・レター Vol.113

◆ニュース・レターは、月1回、M&A会員企業様に配信しております。

 

税金

外国企業がタイ企業の株式を売却し売却益が生じたものは課税対象

歳入法第70条は、タイ国で登記していないがタイ国内で収益を得た法人は、タイ国で所得税の課税対象となると規定している。その所得税は、収益を支払う者が控除し、管轄の歳入局に納付する。

この条項によって、外国の事業体がタイ企業の株式を売却し売却益(コストよりも高い価格)が生じる場合、関連する税金の条約で別途免除される場合を除き、タイの購入者は、譲渡益の15%の料率で税金を控除することが要求される。

最近の事例では、日本企業(A)は他の日本企業(B)の株式の半分を保有しており、(B)の残りの株式を全て購入して持ち株を100%にすることを決定した。そして購入した後、(A)は、(B)の株式の5%をタイ企業に売却した。タイ国と日本の間の条約では、譲渡益について免税する条項はなく、(A)がタイ企業にその株式を売却したとき、タイ企業は、この売買での(A)の利益について15%を控除しなくてはならない。歳入法では、購入者に税金の控除を義務付けており、納税を怠った場合、一か月につき1.5%の罰金を科す。このような売買では、購入者は、正しい利益を確実に計算しなければならない。

 

外国人事業

海外の関連会社へ生産方式の使用権を提供

Q: タイ国で登録している外国企業が、1)印刷インキ、メタリックインキ、プラスチック樹脂、コンパウンドプラスチック、マスターバッチの製造、2) 様々な産業向けの原材料、コンポーネント、部品の調達という事業を行っており、どちらの事業にもBOI奨励の認可を受けている。

この企業は、項目1の製造事業で、本社の基本生産方式から開発した新しい生産方式を発明し、ロイヤルティの支払を見返りに、その新しい生産方式の使用権とサブライセンス権を本社に付与したいと考えている。その企業は、そのサービスの提供に外国人事業ライセンスを取得する必要があるか否かを確認したい。

A: その企業は、タイ国で登記し、事業を行う法人であるので、海外の本社に新しい生産方式の使用権及びサブライセンス権をロイヤルティの支払を見返りに付与することは、外国人事業法B.E.2542の付表3による事業を行うと見なされ、実施する前に外国人事業ライセンスが必要となる。

 

発電事業の運営

Q: タイ国で登記した外国企業が、太陽光、風力、バイオ燃料の再生可能エネルギーやその他のエネルギーで発電して、地方配電公社(PEA)やタイの電力購入者に販売する事業を行いたいと考えている。その会社は、その事業を行う外国人事業ライセンスを取得する必要があるか否かを確認したい。

A:その会社が発電した電力をタイ国または海外に販売、配電することは、外国人事業法B.E.2542の付表による事業を行うとはみなされず、外国人事業ライセンスを必要としない。しかしながら、外国人事業法第14条1項によって、外国人事業法の付表にない事業を行う外国企業は、2百万バーツ以上の最低登記資本を有し、全額を払い込まなくてはならない。

 

共同研究プロジェクトで使用する機械の提供または委託研究での使用

Q: 日本で登記した外国事業(A)は、タイ国のタイ企業BとTRFペレットという名称の新製品の1)共同研究、または2)研究開発の委託を行いたいと考えている。Bは、パルプ及び紙を製造、販売する事業を行っている。Aが研究開発過程で使用される機械をタイ国のBに送る場合、Aは、外国人事業ライセンスを取得する必要があるか。

 

A: 1)共同研究:Aがその共同研究を目的としてタイ国のBに機械を送り、AB両社が、互いに無償で、研究開発に使用する資産、労力、資金を共同で投資し、その成果物を他者に販売せず、研究過程から生じた知的財産を共同で所有することに合意する場合。 

 

この種類の共同研究は、AとBの間の将来の事業の為の研究とみなされる。従って、Aが共同研究で使用される機械をタイ国に送ることは、外国人事業法BE.2542による事業を行うとはみなされず。外国人事業ライセンスを必要としない。

2)研究開発の委託:Aがサービス料を払い、その研究に使用するために機械を(無償で)Bに提供する。Aは、研究過程で生じた知的財産を所有する場合。

 

この場合、その機械が研究過程だけで使用され、Aが機械の使用による対価またはサービス料の特別な値引きを受けないなら、委託研究の為の機械の提供は、外国人事業法B.E.2542による事業を行うとはみなされず。外国人事業ライセンスは必要ない。