M&A月報No.49 「タクシン首相資産隠し疑惑動向とタイ資産管理会社(TAMC)発足」

 

最近の日本では国会中継が高い視聴率を上げて居ると報じられて居るが、当地でも高い支持率を誇る、タクシン首相の資産隠しの疑惑事件がクライマックスを向かえ、マスコミに大きく取り上げられて居る。

19日、憲法裁判所において、タクシン首相自身による最終弁論が行われた。大方の予想通り、言い訳は行わず、“正直な間違い”であった点を強調した。

即ち、“意識的に資産を隠す意図は無く、旧憲法から新憲法への移行時期でもあり、書式、システムが良く理解出来て居なかった。又、自分が経営している会社は数10社にも及び、その中には自分が良く知らないものも含まれて居り、特に妻名義のものは良く把握して居ない。従って汚職では無い“と述べ、時には涙声と成り、一般市民の同情を買う方策に出た。

一方、追求側は、“事件発覚以前より会社の株式の20%を運転手に譲渡して居る。これは長年の慣行として行っており、知らなかったは通じない。又、法律に明記されて居る以上、知らないは通じない“と突っぱねた。

これからの経済回復を彼に委ねて見たいとする声は幅広い層より出て居り、一方集められた各種の証拠よりすると有罪判決は避け難く、裁判所が如何なる採決を下すのか、今後大いに議論を呼び、注目される所である。

判決は9月頃に成る見通しと言われて居るが、クロの場合5年間公職より追放と成るが、今回の場合、何時から5年間が未だハッキリとして居ない。

タクシン首相はクロなら首相より身を引く事を明言しているが、虚偽の申告が行われたとする97年より5年間とすると、2002年の12月には復帰出来る事に成り、約1.5年間院政を引く可能性も囁かれて居る。

有識者より今回の件をきっかけに、新憲法は行き過ぎているとの批判の声も上がっているし、盤銀会長のチャトリ氏の様な影響力のある人々より、クロに成れば92年当時の様な市民運動が起こる危険性を述べ、判決に影響を与え様としている。

経済界よりその実力を評価され、一般市民の人気もあるだけに,どの様な判決が下るのか、今後大いに注目される所である。

商業銀行の不良債権(NPL)を処理するタイ資産管理会社(TAMC)の発足が決定した。
骨子は以下の通り。

1.非国営企業の政府系機関で、工業連盟、商工会議
  所、銀行協会の各代表1名を含め11人で構成。

2.商業銀行より受け取るNPLは2000年12月31日現在、
  延滞期間が3ヶ月以上のもの。国営銀行よりは条件
  に入るものは全て。民間商銀の場合は担保付きの
  法人に対する債権で500万以上、且つ債権者金融機
  関が2社以上。

3.買取価格は担保物件の評価額。担保無はTAMCが
  決定。

4.NPL処理による収益、損失はTAMCと商銀が相互
  分配。

5.TAMCは買い取った資産を運営する事も出来るが、
  民間企業に委ねる事も可能。

6.2年後に業務を中止する。

中銀に新総裁就任後、貸出し金利(7~8%)と預金金利(2~3%)の差が多き過ぎるし、レポ金利を1%引き上げ2.5%としたが、市場は折り込み済みであり、大きな混乱は無かった。

デング熱が流行し出して居り、今年に入ってから患者数は28,000人にのぼり、死者は58人に達したと報じられた。昨年が19,000人であっただけに、今年の急増が気に成る所である。

3年周期で流行して居り、2度目の感染をすると重症に成るとも言われて居り、要注意予報が出されて居る。