M&A月報No.47 「タクシン首相の公約とカンチャナブリ財宝騒動」

 

当地の1年の気候はと言うと、hot,hotter,hottestの3種類あると言われているが、そのhottest シーズンと成り、40度を超える地域も出て来た。

13日よりタイ最大のお祭り、ソンクランの正月休みが始まり、各地で水を掛け合い、お祝いを行った。毎年この風習は寒い所では無理な祝い方だなと感じている。

例年この期間は飲酒による自動車事故やけんかによる死傷者の数が増える。今年も死者700人、負傷者6万人を出してしまった。

一雨降ると気温も下がる為、雨季の始まりを待ち望んでいる。東北部では旱魃の被害も出だし、そこの農民約6万人がBKKに仕事を探しに移動し出した事もニュースで流れている。毎度の事ではあるが、世界の異常気象が気に成る。

日本の自民党総裁選のニュースが、当地でもマスコミに大きく取り上げられた。現状よりの変化を求める国民の声により、小泉新政権の誕生と成ったが、タクシン新政権誕生との数多くの共通点を感じる。

この人なら現状を打破して呉れるのではないかとの期待感の表れであろう。タクシン首相は公約の中で、1品1村の村おこし(平松大分県知事を招聘)、30バーツの医療費等画期的な政策をぶち上げ当選したが、その後も次々に積極的な動きを見せている。

1.チェンマイ、プーケットの観光地で免税品の販売を可能にし、タイは買い物/観光天国との評判を得る様にする。

2.資金の海外流失を押さえる各種施策。

3.1977年よりのBOIの取ってきた施策は認めるものの、今後の方向転換を指示。即ち、安価な労働力のみを求める業種や、原材料や部品類輸入に頼る企業の誘致は控えるというもので、技術移転、付加価値の拡大、地場企業の部品の使用等を考慮し恩典が決められるもので、知識集約型企業や供給チェーンを重視するというものである。

現BOIの幹部よりは地場企業の品質レベルには未だに問
題があるし、今後の投資が他の国に流れると、反論等が行われてわれているが、この秋には長官を含め、大がかりな人事異動が発令される見込みである。

4.今年のソンクラン休みは、週末と重なった為、5日間を超える大型連休と成ったが、それによりタイ人の海外旅行が増え、外貨の流失に繋がったし、国内においても公務員、銀行員が働かなかった為、不便を囲った人々が多かった。連休は4日以内にする様に変更したいと言い出している。

5.若者層へ覚せい剤が蔓延し出して居るが、これの減少を計る為、18歳未満は午後10より午前4時迄盛り場への出入りを禁止すると発表した。

6.麻薬、殺害事件の死刑囚5人に対し、刑が執行された。従来は刑が確定後、数年後に執行されていたものが、短期日で行われた事は、タクシン氏の麻薬鎮圧にかける徹底的な施策の一環であろう。

兎に角、次々に何かが飛び出してくる新鮮さを好感を持って感じて居る。

一方、旧日本軍が隠していった財宝と、米国債がカンチャナブリの洞窟で見つかったとする上院議員の情報にも、これにより現在のタイの苦しい財政が救われるかも知れぬと、ヘリコプターで急遽現地に飛ぶ早さは見せたものの、これがガセネタと判り批判を受けたり、取得した株の報告を忘れていると指摘を受けたり、相変わらず資産隠し疑惑が紙面を賑わしているのが気に成る所であるが、“行動の人”との印象を国民に与えている事は確かである。

テレビ等にも積極的に出演し、数字を上げながら国民に判りやすく現状を説明し、理解を求め、団結を訴える努力もしている。

小泉新首相にも、タクシン首相に負けず、次々とメッセージを発信し、日本経済の立て直しを行って貰いたいものである。日本が良く成らねば輸出の好転が望めず、タイ経済の上昇も考え難い所である。

タクシン政権の全閣僚の資産が合計239億バーツと発表された。これはチュワン政権の69億バーツの3倍以上で、36人の閣僚で割ると、一人6.6億バーツの資産家揃いの閣僚といえる。

一方、この36人が納税した所得納税額はたったの1億1200万バーツ。今後この点が厳しく追及されそうでさる。