M&A月報No.46 「ボーイング737型機爆発・炎上事件と2002年度予算案」

 

学校が夏休みに入り、めっきりと交通量の減る事を嬉しく感じる朝夕であるが、さすがに暑さも厳しく成ってきた。いよいよ11月までの雨季の始まりであるが、果物が美味しく且つ豊富に出回る嬉しい季節でもある。

ドンムアン空港で、チェンマイに飛び立つ準備をしていたボーイング737型機が爆発、炎上し、一人が死亡、七人が負傷する事件が起きた。

驚いた事に、この便にはタクシン新首相が息子と搭乗する事に成って居た為、すは首相の暗殺計画かと色めき立った。

爆発場所も首相が座る当たりで、幸いにも息子の到着が遅れ、搭乗が遅れた事により難を免れた。警察、空軍、空港当局の合同捜査本部が早速設置され、捜査が開始され、プラスチック爆弾の爆発が確認されたと報じられた。

しかし、タクシン首相は前日の出発を急遽1日延ばしていた事もあり、又、この延期を知っている者は限られた僅かな関係者のみという事よりも、暗殺説は遠のいていった。

新政府発足と共に、空港関係者の上層部の入れ替えが行われたが、これに連動して、空港への納入業者の入れ替えも行われた。これの恨みから、嫌がらせの爆破計画であったのではというのが濃厚な線と成った。

此の度アメリカのボーイング社より派遣された調査団の発表によると、爆弾物は何も発見出来ず、空調機の異常加熱がオイルタンクに引火した事故と断定した。

タイ側は従来の爆発物確認の発表より、この米国の見解に大いに異議を唱えるのかと思いしや、米国の方が優れた調査機器類を持っており、彼等の結果が正しいのであろうとの発表を行った。

タイ国の調査能力に大いなる不安を抱かせる事態と成った。

最終結論は未だに発表されて居ないが、今後空港での各種検査が厳しくなる事は避け難く、面倒が増える事になる事件であった。

政府は2002年度予算の大枠の決定を行った。
歳入は8230億バーツ(対前年2.2%増)、歳出は9730億バーツ(対前年6.9%増)で赤字規模は1500億バーツと成った。経済成長率は5.0%インフレ率は2.8%と見込んでいる。

今後、政府は診察料を30バーツにする等の公約を果たす財源として、贅沢品の輸入関税UPとか酒、タバコ等への増税を実行する見通しである。

併せ関税局、国税庁等の調査が厳しくなる事が安易に予測され、各企業とも自社の管理体制の整備,強化が求められる事になろう。

外国人の母国における個人収入の未納税も問題にしだして居り、各社ともその対応を迫られる事にも成りそうである。

タクシン首相は公約の実現に向け一歩一歩事を進めており、順調な滑り出しを始めたと各方面より好意的な反応が出ている。我が母国より遥かに真面目に対応しているタイ国と思う日々である。

麻薬がらみでタイ・ミヤンマー両軍の衝突が起こってから、1部検問所が閉鎖されているが、両岸の地域住民に深刻な影響が出て来て居る。しかし前政権とは違い、タクシン政権はミヤンマーとの対話を再開しようと呼びかけており、近い将来に検問所は開くものと思われる。

観光庁が纏めた昨年1年間のタイへの旅行者の数は9、508,600人となり対前年10.8%の増と成った。内日本人が最高で1,202,200人、対前年13.4%の増加と成って居る。

特にBKK-東京間の飛行機の予約は取り難く、GOLF場の込み具合と併せ納得させられる数字である。日本に続いては、マレーシア、中国、台湾、英国、シンガポール、米国、韓国、ドイツ、オーストラリアの順に成って居る。観光収入は2920億バーツあり、対前年15.6%の増であった。

政府としては一般観光客より支出額の多いビシネスマンの数を増やしたく、国際会議とか展示会等の積極的な誘致を計画していく動きである。

狂牛病に加え、特に欧州において口蹄疫の伝染病が猛威をふるい、大きな問題と成って居るが、お陰でタイの鶏肉輸出は急拡大の様相を呈して来て居る。又、ここに来てワニ肉の輸出も急増し話題と成って居る。

今年1月1日のタイの人口は62,362,000人と発表された。タイ前年1%の延びである。