M&A月報No.44 「下院総選挙結果速報」

 

地球の温暖化、異常気象等が世界中で話題に成って居るが、当地バンコクでも昨年の寒い新年とは打って変わり、今年は暑いお正月を迎えた。

その影響でか、1月の乾季だというのに、雷を伴う降雨が有り驚きを感じて居る。

1月6日、新憲法に成ってから初の下院総選挙が行われた。タクシン対チュワンの一騎打ちに人々の興味が沸いたのか、何とか停滞気味の現状を打破して欲しいとの気持ちが働いたのか、更には有権者の年齢を18歳に引き下げた事も有ってか、過去最高の69,93%の投票率と成った。

その結果タクシン党首率いるタイ愛国等が、党結成後2年にして、チュアン氏率いる民主党の約倍以上の議席を獲得し、久々に一党で過半数を獲得する見込みと成る、地滑り的大勝利を収めた。

1代でタイの通信王と言われる地位を築き、タイNO1の金持ちと言われるまでに成った彼の経営手腕に、変化を好むこの国の人々が、国を託して見たいと判断した為と思われる。

豊富な資金力で他党の有力議員を多数引き抜いた事も有り、金満政治家としてのイメージは払拭出来ず、且つ97年副首相当事に、虚偽の資産報告をした件でそのシロ/クロを憲法裁判所で争う事が今後の課題に成って居る。

既に汚職追放委員会ではクロの判定が出された訳で、同氏に取っては不利な戦いが予測されるが、ここに来て、多くの識者より、“その様な問題が有る事は十分承知の上で、国民は彼を選んだ、それを法律違反をたてに引き降ろして良いものであろうか”との弁護論が有識者の間で大きく成って来ている。

市場は一党による過半数獲得見込みを歓迎してか、バーツ、株価とも上昇に転じた事は喜ばしい事である。
更に国会運営を確たるものにするべく、他の2~3党を加えた連立政権を樹立する様である。

一方、その後も選挙違反の摘発が行われて居り、400の選挙区の内当選が確定しているのは338選挙区で、当選を取り消された29県の62選挙区に付いては29日選挙のやり直しが行われた。

その結果61選挙区に付いては当選の確定が2月1日に行われる見通しで、残り1選挙区も1日に再々投票を実施し、2日には全てが確定する見込みと成り、4日に国会を開催すべく事務局は奔走している。

今回の再選挙でタイ愛国党は248議席に留まる事と成り、過半数獲得の夢は消えた。
新政権は3月初めより活動を開始する予定である。

タイで超優良企業といわれている農産品、小売業等で有名なCPグループと、重厚長大産業分野の雄サイアムセメント社並びに3大銀行の内のバンコク銀行、サイアム コマーシャル銀行の2行がB2Bの分野で提携する事を発表した。

電子商取引の導入により、調達、販売両面の強化を努める事を画策しているが、それに2大銀行が協力する図式であり、今後当地においてもこの分野の拡大に弾みが付く事が期待されて居る。

観光庁が発表した昨年1~10月までの外国人旅行者の数は775万人にのぼり、対前年比11%の延びを示した。
年末までには予測の880万人を上回る920万人と見積もっている。

この内最も多いのは日本人で全体の12%を占め、100万人を超えるのは確実とみられている。HOTEL、レストラン、GOLF場等が活況を呈してきて居り、タイ経済に取り喜ばしい事である。